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アカウントセールスDiv.
コンサルティング1課 課長
始まりは店舗ノベルティのコンペティション
ファンケルさまと当社は、ユニフォームのリニューアルで7回、インサイトセールスとしても約10年に渡ってご一緒させていただいてきました。私はこれまでインサイトセールスの担当としてノベルティ製作などを中心に関わっており、ユニフォームは別チームのコンサルタントが担当していました。本プロジェクトも当初はインサイトセールス単独の店舗ノベルティコンペでしたが、ちょうどそれに先駆けてユニフォームのモデルチェンジプロジェクトが進行していたんです。その背景をユニフォーム担当者から聞く機会があり、今回のモデルチェンジはファンケルさまの店舗ブランディングのリニューアルがきっかけであることを知りました。そこで、急遽社内で情報共有会を実施したんです。

集客のフックから、世界観を体現するツールへ

ファンケルさまの新たな店舗ブランディングとは、「店舗を販売するだけの場ではなく、ブランドを知ってもらうメディアと捉え、足を運びたくなるお店づくりを実現する」というもの。そのために、店舗それぞれの個性の強化していく方針ということでした。新たに採用されたユニフォームも店舗ブランディングを色濃く反映しており、67通りにコーディネートができ、着る人の個性や気分に合わせてジェンダーレス・エイジレスに自由に着こなせるものでした。そこで見えてきたのが、これまで店舗ノベルティは集客・購買のフックとなるアイテムでしたが、これからはファンケルさまの新しい店舗ブランディングの世界観を体現するツールであるべきだということ。課題解決とブランドの「らしさ」を共存させる。この考えを起点に、インサイトセールスの枠にとらわれない、新しい価値提供への挑戦を決めたのです。

旧ユニフォームを再利用した店舗什器
まずは提案する店舗ノベルティのトーンや色を店舗ブランディングに寄せたものにしました。加えて、従来以上に質にこだわるべく、素材もこれまでと違ったものを提案。ファンケルさまの未来をユーザーと一緒に編むという想いと、店舗で映えるビジュアルを考慮して、ノベルティの素材としては初の試みとなるニット製のバッグを提案しました。さらにファンケルさまは“「不」の解消”を掲げ、サステナビリティにも力を入れており、業界を先駆けてユニフォームのケミカルリサイクルに取り組まれてきました。そこで空間事業チームと連携して、モデルチェンジの際に廃棄される旧ユニフォームを粉砕してボードをつくり、店舗什器として再利用することをご提案。「見える形のリサイクル」の実現へチャレンジしました。什器には旧ユニフォームの色であるグレーがそのまま生かされ、店舗ブランディングの世界観にもぴったりでした。



面で提案できる、本当のパートナーへ
提案の結果、「まさにこういうものを待っていました」と評価をいただき、採用が決定。私たちがこれまでの強みとしていたデザイン性やエッジの効いた企画に加えて、もう一歩踏み込んだブランド支援が実現できたと感じています。ブランドがめざす大きな指針に対して、点と点をつなぎ面にすることで、お客さまの本質的な課題に応えることができる。そして真のパートナーとして信頼していただけるのだと実感しました。私たち自身もその過程で、より強い貢献実感を得ることができました。こうした成果を重ねるために、あらゆる領域から最適な提案ができるよう、自分自身も、チームも、さらなる成長をめざしています。そのために、現在の事業領域にとどまらず、新たな領域に踏み出していくこともあるかもしれません。数年後、次はファンケルさまに店舗ブランディングの策定段階からご相談いただける存在になっていたい。それが私たちの新たな目標です。

- 株式会社ファンケル
1980年創業。“正義感を持って世の中の「不」を解消しよう”を創業理念に、化粧品・サプリメント等の製造・販売を主軸とする事業を展開。2018年には「ファンケルグループ サステナブル宣言~未来を希望に~」を策定し、持続可能な社会の実現に貢献していく意志を表明。ユニフォームのモデルチェンジにおいては、業界に先駆けてケミカルリサイクルを導入。
- https://www.fancl.jp/index.html
※取材当時の表記で掲載しています。