プロフィール

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学校法人翔光学園 横浜創学館高等学校
教諭 入試対策部長 服部 学 様

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学校法人翔光学園 横浜創学館高等学校
教諭 入試対策部副部長 景山 孝昭 様

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オンワードコーポレートデザイン
ユニフォームセールス第2Div.
コンサルティング1課 山岸 杏美
プロジェクトの背景 第三者だからこそ発見できた横浜創学館の“らしさ”。
- 山岸
- 学生食堂リニューアルのお話をいただいた背景には、生徒募集に対する課題感があったとおっしゃっていましたね。
- 服部様
- 少子化の時代において、学校施設の魅力づけは年々重要な要素となっており、各校が力を入れています。横浜創学館は教育に強みがあり、自信を持っていますが、生徒にとっては施設面も大きな関心事です。学生食堂は40年間まったく手を入れておらず、机と椅子が並んでいるだけの殺風景な空間でした。ただ、生徒たちのコミュニケーションの場にもなっているので、在校生の満足度や広報的な観点からも、改善が必要だと声が上がっていました。
- 景山様
- オンワードコーポレートデザイン様には卒業記念品の制作をお手伝いいただいた経緯があり、その出来栄えに非常に満足していました。空間デザインも手掛けていらっしゃると伺い、ご相談させていただいたのです。
- 山岸
- ご提案に先駆け、実際に学生食堂の雰囲気や生徒さんの様子を拝見したところ、とても活気にあふれていて驚きました。学校のロケーションも素晴らしかったですね。駅からの通学路は港に面していて海に架かる橋を渡るのですが、夕方には美しい夕陽も望めます。そうした“らしさ”を表現するために、海辺の校舎で過ごす3年間を船旅に重ね合わせました。新しい学生食堂が横浜創学館という同じ船に乗り込んだ生徒たちが集い、語らい、学び合う場であってほしい。そんな想いを込めて、デザイナーが「Voyage(航海)」というコンセプトを立てました。
- 服部様
- 「Voyage」には心を掴まれましたね。
- 景山様
- 他社にもご相談していましたが、コンセプトからご提案くださったのはオンワードコーポレートデザイン様だけでした。海や港は私たちにとって当たり前の存在でしたが、第三者の視点から改めて魅力だと言っていただいて、「なるほど!」と。高校生活は次の進路へ向かう、まさに航海そのものです。加えて、たとえ荒波があっても生徒と共に乗り越えていきたいという私たち教職員の想いとも重なりました。
- 服部様
- 校長を含め、全員一致で「これで行こう」と方向が定まりました。
空間デザインについて
学校という環境にマッチした
デザインと使い勝手を実現。
- 山岸
- 実は当初のご相談は一部改修だったのですが、課題や想いを伺うほどに、フルリニューアルすべきだと感じていて。思い切ってまったく新しい学生食堂のデザインをご提案させていただきました。
- 景山様
- デザインには海や船のモチーフが効果的に使われていて、どれも私たちの想いとシンクロしていました。ぜひ実現したいと強く思いましたね。
- 服部様
- ええ、すごくワクワクしました。山岸さんたちには、職員会議に出席して改修計画の内容を直接ご説明いただいたこともありましたね。
- 景山様
- ここまで大規模なリニューアルは滅多にありませんし、当然ながら費用もかかりますから、職員間の意思疎通がとても重要でした。直接お話しいただいたことで納得度が高まり、大変ありがたかったです。
- 山岸
- 改修計画が進むにつれ、協力の輪も広がっていきましたよね。何度も訪問してコミュニケーションを重ねるなかで、先生方からたくさんのアイデアや想いを伺って、私たちもワクワクしていました。
- 服部様
- 中でも羅針盤をかたどった照明は、なんとしても実現させたかったものの一つです。コスト面など課題もありましたが、航海において道標となる羅針盤には、リニューアルに込めた想いが凝縮されていましたから、粘りました(笑)
- 山岸
- デザイン面に加え、学校ならではの工夫として、メンテナンスの負荷をかけず、空間を有効活用することを意識しました。例えば洗剤で水拭きできる床材を使用したり、ソファや椅子も布に見えるビニール素材を使用したりしています。さらに席数をできるだけ多く確保し、全席にコンセントを配置。自習やイベントに活用しやすくなっています。
エンゲージメントデザインについて
生徒も参加し、
一緒に創り上げていく。
- 山岸
- 食堂の名称「夕照キャビン」とそのロゴは、生徒参加型のワークショップで決定したんですよね。
- 景山様
- 一体どうなるのだろうと内心ドキドキしていました(笑)。でも最終的に、通学路の橋や文化祭の名前にもなっている「夕照」と船のイメージを合わせて「夕照キャビン」という名称が生まれ、それにマッチしたロゴもスムーズに決まって。これは素晴らしいと感心しました。
- 山岸
- 皆さんすごく積極的でしたし、何より楽しんでいただきました。
- 服部様
- これから先、何十年も自分たちが考えた名称が引き継がれていくのだと、生徒たちもとても喜んでいましたよ。
- 山岸
- ポストイットアートも生徒参加型の仕掛けの一つです。壁画などの案もありましたが、生徒さんが主体的に参加し、自由に活用してもらいたいとの想いから、自分たちでデザインを企画し、制作できるポストイットを採用しました。
- 景山様
- ポストイットアートを介して、生徒と一緒に空間を盛り上げていきたいですね。今後がとても楽しみです。
プロジェクトを振り返って
多様に活用できる
未来への羅針盤。
- 服部様
- 完成した時はイメージ以上に素晴らしく、生徒たちが喜んで使ってくれる様子がありありと想像できました。こだわった羅針盤型の照明もアクセントになっていて、実現できて本当に良かったと感じましたね。
- 景山様
- 生徒たちが初めて入ってきた時、二段階のリアクションをするんです。最初は「えっ!」という驚き、その後に「えぇーっ?」という喜びの反応。その様子になんだか感動してしまって。想定以上に喜んでくれて、うれしさもひとしおでした。
- 山岸
- 私もオープン初日に伺ったのですが、満席の様子を見て胸がいっぱいで……。それに、食堂スタッフの方々が限定メニューを用意してくださるなど、学生食堂全体が活気に溢れていたのも印象的でした。
- 服部様
- この学生食堂は横浜創学館の新しいシンボルです。食事にとどまらず、学習やイベントなど活用方法はたくさんあるはず。生徒たちと一緒にアイデアを出し合いながら、コミュニケーションの拠点として育てていきたいですね。
- 景山様
- 学生食堂は横浜創学館の中心に位置しています。この空間での活動がまさに羅針盤となり、高校生活の道標になってくれるとうれしいですね。私たち教職員は、その舵取役というところでしょうか。
- 山岸
- 横浜創学館様は、生徒の皆さんも先生方も進路や将来についてとても真摯に向き合っていらっしゃいます。この学生食堂がその一助となれば、とてもうれしいです。私自身も、今後も横浜創学館様の相談役として頼っていただけるよう、邁進していきたいと思います。